【雑学TED】アレックス・ジェンドラー:なぜピサの斜塔は倒れないのか

2020年11月13日

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1990年にイタリア政府はピサの斜塔の安定を図るため、トップクラスの技術者らに協力を求めました。800年もの歴史の中でその塔を真っ直ぐにするよう何度も試みましたが、コンピュータ上の数値モデルは事態の緊急性を明かにしました。塔が5.44度傾けば倒れるだろうと予想しましたが、今や5.5度傾いていました。なぜこの塔に悪名高き傾斜がついているのでしょう?

TEDより引用

難易度 ⭐️⭐️

単語レベル ⭐️⭐️
スピード  ⭐️⭐️
長さ    4:49
面白さ   ⭐️⭐️⭐️

慣用表現

There had been many attempts to right the tower during its 800 year history,

800年もの歴史の中で塔を真っ直ぐにするよう何度も試みましたが、

No one knew how the tower was still standing, but the crisis was clear:

塔がいかにしてまだ建っていたのかは誰にも分かりませんでしたが、危機は明白でした

To understand their situation, it’ helpful to understand why the tower tilted in the first place.

この状況を理解するために、そもそも塔が傾いた理由を知ることが役に立ちます。

But for all their engineering knowledge, they knew far less about the ground they stood on.

しかし、彼らが持ち合わせる工学の知識の割には建物が立つ土地に関する知識は極めて乏しかったのです。

Pisa’s name comes from a Greek word for “marshy land”,

ピサという名称はギリシャ語で「湿地」に由来し

Unfortunately for them, less than 5 years later,

あいにく5年も経たないうちに、

Such a shifting foundation would normally have been a fatal flaw.

このように動いてしまう基礎は通常なら致命的な欠陥のはずでした

This long pause allowed the soil to settle,

この長い中断で土が固まり、

But removing the supporting sand only worsened the tilt.

しかし、支えていた砂を除去したために傾斜がより酷くなりました

All these failed attempts, along with the ever-sinking foundation, moved the tower closer to its tipping point.

基礎部分の継続的な沈下にこれらの失敗したあらゆる試みが重なって、塔は倒壊寸前になってしまいました。

No one wanted the tower to fall, but they also didn’t want to lose the landmark’s most famous feature.

誰も塔に倒れて欲しくはありませんが、歴史的建造物の一番有名な特徴を失いたくもなかったのです。

感想

誰もが一度はその名前を聞いたことがあるであろう、ピサの斜塔の歴史に関するお話。

なぜピサの斜塔は傾いているのか、そしてその傾きを修正するためにどのような試みが800年もの間行われてきたのかが、簡潔にまとめられています。

素人考えだと、傾いた方の土を掘れば良いのでは?と思ってしまいますが、それだと土台ごと塔が沈下してしまうようです。

結局、コンピュータ技術の発展により倒壊はなんとか免れましたが、傾きは僅かに残したとのこと。まぁ、真っ直ぐにしたらタダの塔になっちゃいますものね。

英語

Posted by Makoto