【TEDまとめ】怖いけど気になる!?一風変わった歴史シリーズ3選
TEDとは?
TED(Technology Entertainment Design)とは、毎年大規模な世界的講演会「TED Conference」(テッド・カンファレンス)を開催している非営利団体です。TEDではテクノロジー、環境問題、アートなどありとあらゆる分野について世界中の専門家がプレゼンテーションを提供しています。
プレゼンテーションは基本的に英語で行われ、講演内容はTEDのウェブサイトで無料で閲覧することが可能。ウェブサイトでは有志による多言語翻訳も提供されており、日本語のスクリプトも読むことができます。
怖いけど気になる!?一風変わった歴史シリーズ3選
食人の歴史:ビル・シュミット
15世紀のヨーロッパの人々は、てんかんや出血、打ち身、吐き気など、万病に効く治療薬を発見したと思い込んでいました。その茶色い粉末状の治療薬は「マミア」と呼ばれ、ミイラ化した人体をすりつぶして出来たものでした。食人は一体どれだけありふれた行為なのでしょうか。そして、異なる文化は、食人とどのように関わってきたのでしょうか。
1本目はビル・シュミットによる「食人の歴史」。タイトルのインパクトが凄いですね。
個人的には、食人と聞くと映画「グリーン・インフェルノ」のようなグロテスクで恐ろしいイメージをしてしまうのですが、食人という行為自体はコミュニティ内の宗教的儀式として、また万能の治療薬として、また時には非常時の緊急食糧として世界中で行われてきたとのこと。
もちろん日本も例外ではなく、人間の肝が漢方として取引されていたり、飢饉や戦時中の食糧難の時代には人肉が食べられることもあったようです。
プレゼンの中でちょっとしたトリビアだなと思ったのは、カニバリズムという言葉の語源。まさかカリブ→カニベ→カニバルとは…。カリブ地域に住んでいる人達には失礼な話ですが。
憑りつかれてしまうくらい面白い墓地の歴史:キース・エグナー
ひょろひょろと枝を伸ばした木、錆びついた門扉、欠け落ちる墓石、ひとりぼっちで礼拝する人、墓地といえば、そんな風景が思い浮かびます。しかし、そう遠くない昔には、多くの埋葬地はにぎやかな場所で、庭があり、たくさんの人がいました―人類の歴史においてかなりの期間、遺体を埋めたことなどなかったのです。どうして墓地は現在のような場所になったのでしょうか?キース・エグナーが、進化し続ける弔いの儀式を掘り下げます。
キース・エグナーによる墓地の歴史に関する面白いプレゼンテーション。
皆さんは墓地と言われると何を想像するでしょうか?故人のこと?墓参り?それとも肝試し?少なくとも、あまり明るいイメージは持ってはいないと思います。
しかし、近代までのヨーロッパでは墓地が行楽地代わりに利用されており、怖いどころか人々の憩いの場であったようです。
ちなみにプレゼン中で土葬の一形態としてカタコンベ(地下墳墓)が紹介されていますが、現代でもパリの地下にあるカタコンベは観光スポットとして公開されていたりします。
ここが実は結構な人気スポットで、自分が訪れた時は1時間くらい行列に並びました。チケットを買って薄暗い地下を降りていくと、中は人間の頭蓋骨(と多分大腿骨)が壁にぎっしりと敷き詰められた道が広がっています。
最初はかなり面食らいますが、途中で頭蓋骨でハートマークを作ってる箇所もあったりして、カタコンベから出る頃にはすっかり頭蓋骨に慣れていました。
このご時世なので海外旅行は難しいですが、パリのおすすめ観光スポットの一つです。
輸血の歴史:ビル・シャット
1881年、ウィリアム・ハルステッド医師が妹のミニーを助けるために駆け付けました。分娩後に大出血を起こしたのです。彼は素早く自分の腕に針を刺して採血し、妹に輸血しました。不安に満ちた何分かの後、妹は回復し始めました。この輸血はどうやって成功したのでしょうか?ビル・シャットが命を救う手段の歴史について説明します
ビル・シャットによる驚くべき輸血の歴史。
いくら中世だからといって、よくもまぁ羊の血を人間に輸血しようと思ったものです。せめて猿とか。
輸血が本格的に医療行為として行われるようになったのは20世紀に入ってからですが、それまでに犠牲になった人も多かったことでしょう。
英語教材としては、中盤以降、専門的な医療用語が出てくるのでリスニングの難易度はそこそこ高めかもしれません。
おわりに
以上、一風変わった歴史についてのTEDまとめでした。
正直、日常生活には役に立たない内容ですが、こういったトリビア的なプレゼンを聞くのもTEDの楽しみの一つだったりします。
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