【TEDまとめ】人間の限界に挑戦した人達のTED3選

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TEDとは?

TED(Technology Entertainment Design)とは、毎年大規模な世界的講演会「TED Conference」(テッド・カンファレンス)を開催している非営利団体です。TEDではテクノロジー、環境問題、アートなどありとあらゆる分野について世界中の専門家がプレゼンテーションを提供しています。

プレゼンテーションは基本的に英語で行われ、講演内容はTEDのウェブサイトで無料で閲覧することが可能。ウェブサイトでは有志による多言語翻訳も提供されており、日本語のスクリプトも読むことができます。

人間の限界に挑戦した人達のTED3選

程度の差はあれど、世の中にはチャレンジ精神が旺盛な人々が沢山います。

何が彼らはそれは時に奇特な人達がいるもので、

この前ネットフリックスで誰が激辛選手権

今回はそんな人間という種の限界に挑んだ人たちのTEDトーク3本を紹介していきたいと思います。

17分間の息止め記録:ディビット・ブレイン

TEDMEDから、マジシャンでありスタントマンでもあるデイビッド・ブレインが、水中で17分間息を止めた-世界記録(このトークよりほんの1分短いだけ!)-体験談と、彼の死と隣合わせの仕事の意味を語ります。注意:絶対にまねはしないでください。

1本目はデイビット・ブレインによる「17分間の息止め記録」。

彼の本業はマジシャンですが、ここで紹介されているのはある意味マジックと最もかけ離れたものと言えるでしょう。

冒頭のトーク部分で彼が今まで行ってきた挑戦についてざっと話していくのですが、これがまず凄い。埋められた棺の中で一週間水だけで過ごしたり、アイスブロックの中で3日間氷漬けになったり、30mの高さの支柱の上に36時間立ち続けたり…。

そんな彼が当時、次なる挑戦として目をつけたのが「水中での息止めの世界記録」。

彼はこの目標を超えるために、何か月間も低酸素トレーニングや厳しい食生活により準備を行い、挑戦当日は自身の心臓が止まっていく感覚を味わいながらも17分32秒という世界記録を出します。

本トークでは彼はちょっとスカイダイビングをしてきたよ位の軽いトーンで話していますが、やっていることはまさに命知らず。

そんな彼は今でも元気に活動しており、2020年9月には自身に52個の風船を括りつけて上昇し、上空7600mまで到達・無事に着地するというチャレンジを成功させています。

このチャレンジの様子はYoutubeの彼のチャンネルで観ることができます。興味のある方は是非チェックしてみてください。

夢は決してあきらめるな:ダイアナ・ナイアド

真っ暗な闇の中、クラゲに刺され海水にむせても、歌を口ずさみ、幻覚を見ながらダイアナ・ナイアドは泳ぎ続けました。こうしてやっと遠泳競技者としての夢をかなえたのです。64歳でキューバからフロリダまで177キロを泳ぎ切った彼女のストーリーをお楽しみ下さい。

2本目はダイアナ・ナイアドの「夢は決してあきらめるな」。

彼女は世界で初めて、キューバからフロリダまでの遠泳を成功させた女性です。その遊泳時間は53時間にも及び、長さは177キロにものぼります。

普通の人にとっては1km泳ぐのも相当ハードでしょう。それを177キロです。夜の海は真っ暗で、猛毒のクラゲやサメがうようよいます。しかも当時彼女は64歳であり、肉体のピークはとっくに過ぎている歳でした。もうなんか凄すぎて言葉が出ないですね。

彼女のトークで特に印象的なのが「夢」という言葉。

彼女はこの遠泳に挑戦した理由として、前人未踏の記録を達成したいとか、人間の限界に挑戦したいだとかそういったものではなく、単にこの遠泳を達成することが人生の夢だったからと述べています。同時に、夢の達成そのものよりも、その過程でどのような人間になったのかの方が重要だとも。

我々はとかく「もう少し若ければ…」と年齢を言い訳にしがちですが、本当にやりたいこと、達成したいことがあれば勇気をもってチャレンジをすべきなのかもしれません。人生の間際で後悔しないために。

南極点に行って戻るー人生で最も厳しい105日間:ベン・サンダース

今年 探検家のベン・サンダースは彼の人生で最も野心的な旅に挑戦しました。彼はロバート・ファルコン・スコット隊長が1912年で失敗した南極点遠征-南極沿岸から南極点まで3,000キロ、4ヶ月間の往復の旅を達成しようと出発したのでした。 このトークは、冒険から帰還してわずか5週間後に初めて行ったものです。サンダースは生々しく、実直に、この不遜とすら言えるミッションを描き出します。彼は、人生で最も困難な決断を迫られたのでした。

3本目はベン・サンダースによる「南極点に行って戻るー人生で最も厳しい105日間」。

北極・南極に関するTEDまとめで紹介したとおり、南極は地球上でもっとも寒く、過酷で、乾燥し、標高の高い大陸です。その過酷な環境は多くの探検家を惹きつけてきましたが、同時に多くの犠牲者も出してきました。

サンダース氏は2014年に南極の海岸から南極点まで歩き、そしてまた戻ってくるという難行を達成しています。この道程は105日間、長さ約3,000キロにものぼり、極地での人力移動距離の最長記録を約640キロ更新したとのこと。北海道一周が約2,800キロ程、というと分かりやすいでしょうか。

想像してみてください。気温は常にマイナス何十度で、道程のほとんどをブリザードに見舞われ、大量の食糧と道具を引きずりながら3か月間延々歩き続けるのです。生半可な覚悟と体力ではとても乗り切れません。

彼の直面した苦労や困難は本トークを是非聞いてもらえればと思いますが、中でも興味深かったのが後半で語る「旅程の方が目的地より重要だ」という言葉。これは先のプレゼンで紹介したナイアド氏の言葉とも共通する内容です。

これだけの偉業を達成した両名がその結果よりも過程を重視している、というのは中々面白いところですね。

おわりに

以上、人間の限界に挑戦した人達のTEDトーク3選でした。

TEDでは「この記録を達成した!凄い!」だけでなく、挑戦者たちの背景にある思想や哲学を聞けるというのがまた良いですね。

TEDの"Extreme sports"のタグで検索すると、他にも沢山のエクストリームな人達のトークを見つけることができるので、興味が沸いた方は是非探してみてください。

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Posted by Makoto